ゆらまつ式

ITコンサルタントという、いずれなくなる職に就いてます。 @matsu_yurari

ハンバーガーとの刹那の逢瀬

マックの限定メニュー、ペッパーチーズダブルビーフを忘れられない。

 

2005年に私の前に颯爽と現れ、私の心を掴んで未だに離さない。と言うか胃袋を掴んで離さない。それが女性なら結婚したいくらい衝撃的だった。

 

バンズに挟まれた2枚のビーフ、ペッパーが効いているソース。チーズ。美味い。

今でこそ、アメリカっぽいパンチのあるハンバーガーが、そこかしこに存在しているが、ペッパーチーズダブルビーフの登場は、当時の私には衝撃的だった。

 

当時、何の気なしに注文したが、一口食べた時の衝撃が忘れられず、販売期間中は毎週マックへ行ってペッパーチーズダブルビーフを食べていた。

逢瀬を重ねていたわけだ。通い婚だ。

 

でも、別れは唐突だった。
ある時いつも通りペッパーチーズダブルビーフを注文したら、店員に「終了しました」と告げられた。感情の無いような満面のスマイルと共に。0円。
本当に、いなくなってから気づくもんだな。その人の大切さって。
言い過ぎか。というか、居なくなる前から大切だったし。
まぁとにかく、それほどまでに美味しいバーガーだった。
 
 
そんなに美味しいバーガーだから、必ずまた会えると思っていたが、10年以上の月日は流れ、私はもういい大人だ。
 

大人になった今も忘れられてない。一番好きなマックのメニューの話になると、ふと思い出す。

と思ったけど、いい大人が「一番好きなマックのメニューは〜?」という小学校の休み時間みたいな話題になるわけが無かった。1人で勝手に思い出してるだけだ。

 

 
目を閉じれば瞼の裏に、彼女の姿が蘇る。外面はダブルチーズバーガーと対して変わらない。だから見た目では正直わからない。蘇っても意味なかった。うん。
ダブルチーズバーガーとの見た目の違いは、白いマヨネーズ的なソースが追加されているくらいだ。間違ってもブルースウィリスには提供できない。
 
その後の期間限定メニューは、正直そんなでも無かった。名前も覚えてない。
ペッパーチーズダブルビーフとの相対的な美味さの落差に、大層ショックを受けた。「美味さの落差」なんか言いたくなる言葉だな。
坊主が憎けりゃ〜と言うが、あまりの美味さの落差に、そのなんとかバーガーのCMは、今もしょうもないCMとして心に刻まれている。CMまで憎いというわけだ。CMに罪はないのに。いや、実際、大したことないCMだったんだが。
 
ペッパーチーズダブルビーフこそ、真のハンバーガー。
あれに比べれば、そこらのハンバーガーは、パン。たまたまハンバーグが忍び込んだ程度の。
 
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする

 

私が式子内親王なら、そんな唄を送っていただろう。唄の意味が違うか。でもそんなの関係ねぇ。この記事書いてたら、なんとなくこの唄を思い出したんだ。そう、僕は国文科専攻。小島よしおと同じなんだ。早稲田。
 
 

ペッパーチーズダブルビーフを食べたい。

というか会いたい。会えればもういい。

もし、pairsにペッパーチーズダブルビーフがいれば、すぐにいいね!を送る。ポイントを課金して、メッセージ付きいいね!を送る。
 
そんなこんなで、ペッパーチーズダブルビーフを探して登録したpairsで、仲良くなった女性と会う。
彼女は、ペッパーチーズダブルビーフを忘れさせてくれるかしら。そんな期待を胸に、新宿東南口へ向かう。
 
 
 
 
あぁ、彼女欲しいな。
 
 
 
ゆらまつ